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「スシをボサで」とでも訳したらよいだろうか、分かりやすくも不思議なタイトルが付いたアルバムである。一聴してみるや、「ああ、そういう解釈ね」とその分かりやすさは予想をはるかに越えていた。ベーシックは打ち込みリズムが大半でボサ、ファンク、ハウス、ドラムンベースと多岐にわたる。その上に日本の琴やボサノバギターがハーモニーを作り出し、曲は「戦メリ(Forbidden Colours)」、「上を向いて歩こう(Sukiyaki)」だったり、「3月の水」だったり。ボーカルはない。プレーヤーのクレジットが記載されていないので、ギターが誰とかいうことは分からないが、プロデュースやミックスのクレジットにはブラジル人らしき名前しか並んでいないので、おそらくあちらの日本びいきの音楽人の企画であろう。「東」の日本と「西」のブラジルのいいところをミックスさせたい、ということだが、日本の解釈がこれでいいのか、さらにブラジルのアイデンティティってこうだっけ、という疑問、さらにその融合のさせ方がアレンジ技術、精神レベル的にちょっと…、という感じがほのかに香る。しかし、不思議とほほえましいのは、彼らが日本を好きであろうこと、音楽に真剣であろうことが伝わってくるからだろう。おそらくブライアン・イーノとかをリスペクトしつつ、アンビエント的な空間を作ることを主眼においたはず。ブラジルにもこういう「サンバを踊るのは苦手なんだ」などと言いそうな人たちってやっぱり居たんだね、という発見がうれしい。この個性に座布団一枚。(新美 広充)