"); } "); }
■音楽という1つの分野に留まる事なく、映像や絵画にまで自己の表現手段を広げた才人セルジオ・ヒカルドの極く初期キャリアにおける作品。音楽という分野だけでもピアノやギターの演奏、作曲からヴォーカルまでかなりの水準でこなす天才で、60年の本作は全曲自作曲を自身の歌で聞かせる内容となっている。63年のエレンコ作品が一時期CD化されて市場に出回ったことがあったが、それを聞いてからというものエレンコに先立つオデオン作品は是非とも聞いてみたいと思っていた。今回のオデオン100周年の復刻事業に本作が含まれていたことは快挙だと思う。セルジオ・ヒカルドをご存じの方は彼をボサノヴァのアーティストという枠にはめて語る事に抵抗があるだろうが、本作の内容は典型的な初期ボサノヴァのサウンドに多少難解な曲調のセルジオ・ヒカルドらしさをミックスした非常に好盤だと思う。この勢いで翌61年作品もCD化されないだろうか。(伊藤達之)