"); } "); }
音楽だけに限ったことではないが、なーんの予備知識がなくても「いーね、これ、だれ?、なに?」というものがある。このアルバムは、まさにそれに当てはまる。彼らが4人グループで、塩ビ水道管や、ガラス板のマリンバ、ヒョウタンのチェロ、バンブー・フルート他の創作楽器を使って演奏していることや、ミルトン・ナシメントの「センチネラ」の冒頭に強烈な印象を残したとか、89年にボサ・ノヴァのイべントで突然来日した、といった前解説を抜きにしても、このアルバムは十分楽しめる。叙情性を重視してなおかつ実験的な前期と、フィリップ・グラスのもと幾分ミニマル・ミュージック的な要素が膨らんだ後期とに分けるとすると、その境目の時期にあたるこの作品には、生の器楽の持つスリリングさと、美しい歌心とが、ちょうどいい案配に入魂されている。知的というよりおちゃめ、美的というより少し怪しい、そんな秘めた部分まで感じさせてくれる不思議なアルバムなのである。それにしても、このアルバムがブラジル音楽「定番入り」となる事はとても嬉しい。さあ、ラストのボレロまで聴いて、そのあまりのセンスの良さに思わず笑ってしまおう!(渡辺 亮)